防災用品として重要な簡易トイレを選ぶ2つのポイント

   


広範囲の自然災害で水道などのライフラインが停止してしまうと、復旧まで数日間は自分たちで耐えなくてはなりません。

被災中は普段の生活を送ることが困難になりますが、特に問題になってくるのがトイレ事情です。

しかし防災のために簡易トイレを揃えようとしても、どんな製品を準備すれば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな方のために簡易トイレの基本と選ぶポイントなどを紹介していきます。

この記事を読めば、災害対策で用意するべき簡易トイレの特徴が明確に分かるので、ぜひじっくり読んでみてください。

覚えておきたい防災用簡易トイレの予備知識


まずは防災用で準備しておくべき簡易トイレの基本を紹介していきます。ぜひ参考にしてください。

防災としての簡易トイレが重要な理由

地震などの大きな災害発生時は、水道・電気・ガスといったライフラインの供給がストップする可能性が非常に高いです。

水や食料は支援物資で供給されますし、ある程度なら空腹を堪えることができますが、生理現象であるトイレは我慢することができません。

日本においてはほとんどのトイレが水洗式です。

断水が起きると復旧するまでは使用できず、タンクに残った水を使っても数回しか流せないでしょう。

そんな場合は備蓄した水などを使えばいいと考える方もいるでしょうが、災害発生時は排水管・下水管も被害を受けるケースがあり、水漏れが起きると最悪の場合は排泄物から感染症を引き起こしてしまう恐れも。

そのため、災害時にトイレは使えない可能性が高いと考え、優先的に簡易トイレを用意しておくと良いでしょう。

揃えるべき簡易トイレの数

一般的に水道・ガス・電気などのライフラインの復旧、救助隊の到着には3日程度かかると言われています。

また成人一人あたりの1日の排泄回数は大便が1〜2回、小便が4〜7回が平均です。

そのため3日分(27回分)を必要最低限とし余裕を持って1週間分(63回分)の簡易トイレを揃えておくと、復旧が長引いたとしても問題ないでしょう。

さらに東日本大震災で帰宅難民が発生したことを機に内閣府では「東京都帰宅困難者対策条例」が発表されました。

この条例第17号では、「事業者に従業者の一斉帰宅の抑制と従業者の三日分の食糧等の備蓄についての努力義務を課します。」と定められています。

この条例の対象となるのは、雇用の形態を問わずにその会社で勤務する全従業員であり、全従業員分の防災グッズを揃えておくのがベストな状態です。

この条例で書かれている努力義務とは、「するよう努めなければならない」という意味合いになります。

この条例を破ったからといって特に罰則を受けることはありませんが、防災グッズを備蓄するコストやスペースが惜しいからと一切準備しないのは、得策ではありません。

そのため、少しでも災害によるリスクを減らすためにできる限りの防災グッズを用意しておきましょう。

今回はトイレのみの説明となりましたが、その他の防災グッズも気になるという方は次の記事をご覧ください。

揃えておきたい防災グッズの基本と必要な防災グッズ18選

簡易トイレの主な3つの種類


簡易トイレには3つのタイプがあるため、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。それぞれの特徴は以下のとおりです。

【携帯式】
片手で局部に近づけて使うタイプです。

コンパクトに持ち運べるため、最も携帯用に適していますが、排泄は小便のみしか対応していません。

【便座に被せるタイプ】
避難所などにあるトイレの便座に汚物袋を被せるタイプです。

便座が無事であればそのまま排泄できるのが特徴で、最もスタンダードな簡易トイレになります。

【組み立て式】
便座の形をしたダンボールやプラスチックを組み立てるタイプです。

便座が破損していても利用できる、目隠しをすればどこでも使えるという利点はありますが、他のタイプよりもサイズが大きいため、かさばります。

最も便利に使えるのは組み立て式ですが、その大きさから数を増やすと備蓄するにはスペースが足りなくなる恐れもあります。

そのため、携帯式と便座に被せるタイプの2種類を人数に応じて揃えておくと良いでしょう。

簡易トイレ選びの2つのポイント


次に簡易トイレを選ぶ際のコツを紹介していきます。どれも大切な情報になるので、じっくり読んでみてください。

凝固剤の種類を確認する

簡易トイレに使われている凝固剤には、主に以下の2つがあります。

【粉末】
排泄後に粉末をかけてを固めるタイプで、最もオーソドックスな凝固剤です。

スピーディーに排泄物を覆ってくれるので、衛生的に使えます。

【吸水シート】
紙オムツと同じような材質で作られているタイプです。

上に重ねれば数回は使えますが、吸水し切れずに、雑菌が繁殖する恐れがあります。

扱いやすくコンパクトな粉末タイプがおすすめで、さらに抗菌・消臭効果のある製品を選べば長期間、排泄物を処分できなかったとしても感染症のリスクを減らすことができます。

汚物袋にこだわる

簡易トイレでは自分で排泄物を処分する必要があるため、事前に汚物袋の色や袋の厚さも確認しておきましょう。

具体的には袋の中が見えないタイプであれば不快な気分にならず済みますし、厚手で丈夫な袋を選べば破れる可能性を減らせるので衛生的に処分できるはずです。

また凝固剤が先に切れてしまった場合も新聞紙などで代用できるので、汚物袋は多めに用意しておくと良いでしょう。

まとめ

今回は防災トイレの基礎知識とその選び方を紹介しました。この記事の重要なポイントには、次の3点があげられます。

  • 3日分から1週間分の簡易トイレを準備する
  • 携帯式と便座に被せるタイプを用意しておく
  • 抗菌・消臭効果のある凝固剤を選ぶと感染症のリスクを減らせる

この記事を参考にして、防災に最適な簡易トイレを選びましょう。

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